ルートドメイン(親ドメイン)の評価はサブドメインに影響するの?
2017/12/06
サイトの長く運営している人であれば、サイトをサブドメインで運用するのか?ディレクトリで区切って運用するのか?それとも完全に別のドメインで運用するのか?を考える機会があるかと思います。
いずれの方法にもメリット・デメリットがあるので、一概にどれが良いとは断定は出来ないのですが、状況によってどの方法が適切かは大体決まっています。
本題に入る前に、ここ最近私の運営サイトに起きたトラブルを紹介しようと思います。
この記事の目次
全てのサブドメイン運用サイトのPV数が激減…
私はいくつかのサイトを運営しているのですが、上のアクセス解析画面にあるように、10月上旬ぐらいから複数の運営サイトのアクセス数が急激に減ってしまったのです。
12月6日現在、10月から減り始めたアクセス数は遂には3分の1に…。一応それで下げ止まりにはなったようですが、3分の1は深刻過ぎる被害です。
理由は以下の3つほどが考えられます。
- ペナルティによる検索順位低下
- サーバーやシステムの不具合によるアクセスの取りこぼし
- アルゴリズムの仕様による順位低下
まずはペナルティを疑って、Google Search Consoleの画面を見てみたものの、何一つ警告メッセージはありませんでした。つまり、ペナルティが原因ではないという事はハッキリしたわけです。
次に、サーバーやシステムの不具合によるアクセスの取りこぼしを疑ってみたものの、現状特別サーバーは正常に動いています。それでもなおアクセス数は低下したままなので、これが原因でもないという事になります。
となると、考えられるのはアルゴリズムの仕様による順位低下が答えという事になります。これが一番厄介なんですよね。ペナルティやサーバーの不具合であれば問題点を修正すれば改善されますが、アルゴリズムの問題となるとサイト運営者はアクセス数が回復することをただただ祈るしかないからです。
そして、問題はこれだけではありませんでした。
同じタイミングで同じルートドメイン下のサブドメインが被害に…
先ほどのアクセス解析画面をご覧いただくと分かりますが、10月の上旬を境に複数のサイトのアクセス数が減っているわけです。注目して欲しいのは、これらのサイトは全て同じルートドメイン(親ドメイン)によるサブドメインで運用されている事なのです。
一般的にサブドメインは独自ドメインと同等の扱いをされると言われていました。基本的にはそうなのですが、しかし、ルートドメインの評価はサブドメインに影響を及ぼすようです。
海外SEO情報ブログによると…
サブドメインに対する信頼の喪失のようなペナルティは、必ずしもルートドメインに影響を及ぼすとは限らない。しかし、この「ペナルティの防火壁」は、逆方向へは機能しない。ルートドメインへのペナルティは、ほぼ確実にすべてのサブドメインに、影響を与える。
こう書かれています。マジですか…。
実はルートドメインサイトを長らく(数年間)更新していなかったんですよね(更新する内容が無かったので)。しかもFlashサイトなので、ほとんどSEO的な評価は皆無だったと言えます。
逆にサブドメインのサイトはどれも頻繁に更新していて、月間十数万PVは稼いでいたのですが、ルートドメインのサイトがあまりに酷いと評価を受けたのでしょう。サブドメインサイトたちは無慈悲な粛清を受ける事になりました…。
リスクを避ける為にも状況に応じて適切な選択をしよう
最初の話に戻りますが、
- サブドメインで運用
- ディレクトリを分けて運用
- 全く異なる独自ドメインで運用
という選択肢で最も最適なものはどれか?という事ですが、次のような基準で選択すると良いでしょう。
サブドメインで運用する場合
サブドメインで運用する場合は、ルートドメインを頻繁に更新するようにしてコンテンツの充実化を図るようにしましょう。なぜなら、良くも悪くもルートドメインの影響・評価を引き継ぐからです。
コーポレートサイトのような更新頻度の少ないサイトがルートドメインで運用されている場合、サブドメインの運用は好ましくないというのが私の見解です。
逆に、ルートドメインのサイトが好調であるならサブドメインを利用する価値はかなり高いです。積極的に利用していきましょう。
ディレクトリを分けて運用する場合
ディレクトリを分けて運用する場合は、あくまでそのサイト内のいちコンテンツとして扱われます。つまり、その(ルート)ドメインの評価を最もダイレクトに受けます。
既にドメインの評価が高ければ容易に検索上位に表示されるでしょうし、逆に評価が低ければ絶望的です。
さらに、同一ドメインのサイトが同じ検索結果に表示される件数は限られているので、サイト内のコンテンツ同士で潰し合いになる可能性も高いです。そうならないようにキーワードの選定も重要になります。
また、この方法はファイルのパスの記述にも影響するので、他の方法よりも運用し難くなります。
全く異なる独自ドメインで運用する場合
この方法は全く他のドメインの影響を受けないので、他のサイトのペナルティに巻き込まれるリスクは無くなります。しかし、プラスの評価も引き継ぐことも出来ないので、完全にゼロからスタートする必要があります。
完全に独自の名称が付けられるのでブランディング戦略には効果的です。
ただ、欠点としては複数の独自ドメインを運用することになるので費用負担が増えるということです。ただ、最近は色んなドメインがあり、格安なものも多いので、さほど気にする問題でも無いと思います。
数年単位の長期的な運用を考えているのであれば最もオススメの方法です。なぜなら、今回の件で私自身が痛感したからです…(涙)
サイト公開の前にしっかりと運用方法を考えておこう
まとめると、なんらかの恩恵を受けたければサブドメインまたはディレクトリ分けによる運用を、一切のリスクを回避したければ全く異なる独自ドメインによる運用をした方が良いということです。
一つ言える事は、ドメイン・ディレクトリをどのようにするかは、予め決めておくという事です。公開してから変更するのは非常にリスキーだからです。
今回の件で、私は新たにドメインを取得し、全く異なるドメインで運用するようにしたのですが(以前はサブドメインで運用)、アクセス数が回復する兆候は全くありません…。「時すでに遅し」という事です。
私の様な目に合わない為にも、しっかりと計画立てて運用するようにしましょう。